白マム印 日本のこと日本のもの

 
05
 
2012年8月十輪院拝観記


十輪院は興善寺の隣。
滞在時間、10分。

時間がなかったのですが
石仏龕や引導石を拝観したいと
門を潜りました。


十輪院 P1221012
                             十輪院 奈良市十輪院町27




十輪院は大好きな御寺のひとつです。
深い庇をみると
フランク ロイド ライトもこの建物を
見たのではないかと
思ってしまいます。

訪れたのは5年ぶりです。
8月の緑生い茂る様が印象的だったので
冬とはいえ閑散とした境内に違和感を感じてしまいました。

境内をぐるりと見てまわるとずいぶん改修されており
それが「あれ?」と思った原因のようです。
石像や石塔などの
配置がかなり変わっていました。



十輪院 P1221048






だからといって
本堂奥の石仏龕や引導石のありがたみに
変わりはありません。

石像も石の厨子も
そしてその前に姿を見せる
死者を葬った引導石も
無言の荘厳さを放っていました。

凄み

を感じさせるのが十輪院です。


ここは
お仏像が本当にお好きなかた
あるいは
ある程度、お仏像を拝観されたかたには
お勧めの御寺です。



十輪院石仏龕
                                     十輪院石仏龕





en1参考en1

2012年8月 十輪院訪問記をご覧ください。
      とても素敵な御寺だということが
      おわかりいただけます。
十輪院オフィシャルサイト


< 2017.1.22の足取り >
東京6:50発→京都9:11着→京都国立博物館聖護院→奈良
→東大寺 ///興善寺十輪院→東京20:10着


スポンサーサイト
 
28
 
< 2017年1月冬の京都奈良 >

○ 法輪山 興善寺 ○

P1221018
                                      奈良 興善寺

山号   法輪山
宗派   浄土宗
本尊   阿弥陀如来立像(重文 快慶作)
      
住所   奈良県十輪院畑町12
交通   近鉄奈良駅奈良交通バス 天理方面行(3番のりば)
       福智院バス停下車、南西へ徒歩3分
電話   0742-23-7007 

*宝蔵院流槍術五祖御影公開は1月末日までです。      



興善寺 P1221029



興善寺は
元興寺の別院だったとも十輪院の奥寺だったとも言われています 。




244930554_v1485134358.jpg







興善寺 P1221027







興善寺 P1221030




昨年4月に
興福寺の僧であり
宝蔵院流槍術を創始者した胤栄を
はじめとする宝蔵院五祖のご位牌が
興善寺より発見されました。
このご縁により
興善寺では五祖の御影を日本画家であり法尼である
中田文花法尼に依頼され1月14日には
この五祖の法要が営まれました。

文花法尼による御影は1月末まで本堂にて
拝観がゆるされています。



興善寺 宝蔵院流槍術五祖御影 P1221043


私が訪れたこの日は、
たまたまご住職がおられたので
ご親切な説明を受けご朱印をいただくことが
できました。



興善寺 宝蔵院流槍術五祖御影 P1221041
                             宝蔵院流槍術五祖御影

右手より
宝蔵院初代胤栄
二代胤舜
三代胤清
四代胤風
五代胤憲


興善寺P1221036
宝蔵院初代胤栄

画像が切れていて残念ですがこの胤栄師の
頭上には月明かりに浮かぶ摩利支天が
描かれています。
日本では摩利支天は武士に信仰されたと
いわれています。

宝蔵院流奥義を允可された象徴といえるでしょう。



興善寺 宝蔵院流槍術五祖御影 2代胤舜 P1221037
二代胤舜

胤舜は
五祖の中でも一番知られているといいますか
一番人気であるといえます。
なぜならば井上雄彦のバガボンドに登場します。
なんと
宮本武蔵はこの胤舜に敗退します。
しかし
胤舜は武蔵に好意を持って対しているという
とてもカッコイイ役です。




興善寺 宝蔵院流槍術五祖御影3代胤清 P1221038
三代胤清

手に巻物を持っておられます。
胤清は学びをよくした人と伝わっていますので
文花法尼は小物に巻物をもたせることで
彼の日常をあらわしておいでです。

お顔も謹厳実直な感じですね。



興善寺 宝蔵院流槍術五祖御影 4代宝蔵院胤風(P1221039
四代胤風

美男におわすでしょ。

胤風は享保(きょうほう)11年8代将軍徳川吉宗(よしむね)
の前でその技を披露したとつたえられています。
腕もよいのですが、お声もきれいだったとのことで、
文花法尼は散華を前に置かれています。



興善寺 5代胤憲 宝蔵院流槍術五祖御影 P1221040
五代胤憲


将軍徳川家治(いえはる)・家斉(いえなり)の前でその技を披露
したといわれる
胤憲は、とても穏やかで聡明なお顔をしておられます。



文花法尼は五人五様。
夫々に個性をもたされています。

現ご住職の説明を聞き乍ら
お軸をみていますと
どなたも違うお顔ですが
なんとはなしに皆さまご住職に
似ておいでなことに思いあたりました。



興善寺 快慶仏 P1221034
                         快慶作 阿弥陀如来立像 重文

この御影も素晴らしいものですが
ご本尊は快慶作の阿弥陀如来立像です。



興善寺 快慶仏 P1221035






興善寺 P1221031


観光寺ではない檀家さんとともに地域に
根付いた御寺さんに入るのは
少し勇気がいります。
が、
このような素晴らしい寺宝をお持ちなのですから
お訪いをいれてみましょう。
ただし
失礼のないように。



興善寺 P1221044
                             境内 納骨堂内の石像






P1221045







興善寺 P1251069
                                  
奈良大立山Walkerの「冬の祭典完全ガイド
の14ページには
「朝の勤行に参加して心を鎮めよう」
という記事。勤行参加は要予約とのことです。 




宝蔵院流 興善寺ご朱印16195582_1261644967261524_1820684151688502371_n
                     興善寺のご朱印





en1参考en1

< 宝蔵院摩利支天石>

武術神であった摩利支天を
宝蔵院流槍術開祖のはこの大石に
祀りました。
その場所は宝蔵院の庭。
現国立奈良博物館内でした。

しかし明治の廃仏毀釈運動のために
高畑菩提町に移され
その後の平成11(1999)年に
興福寺三重塔の前に鎮座されました。

興福寺 宝蔵院流摩利支天石 P9210233
                   宝蔵院流胤栄 守り本尊 摩利支天石



< 中田文花法尼 >
オフィシャルサイト


<近辺情報>

十輪院
十輪院2012年08月14日_DSC_0364

十輪院 石仏龕(せきぶつがん)"
十輪院 石仏龕(せきぶつがん)

*十輪院さん拝観記はコチラです。

十輪院と興善寺はお隣さん同士です。
興善寺さんは奈良駅からむかえば手前ですが、
奥まっているので少々わかりにくいかもしれません。

*観光寺ではない御寺さんにお行きになる場合は
 電話で伺いを立てられることをおすすめします。
*拝観料がない場合があるので志納金を封筒に
 入れておかれることもすすめます。
 実は私は興善寺さんで剥き出しでお渡ししてしまい
 申し訳なかったです。

<白マムの独り言>

バガボンドの聖地になりえるのでは・・・・・・。
このようなことを記載するとご住職に
叱られるかもしれません。

  
 バガボンド(5)               バガボンド(7)

バガボンド5巻は胤舜との死闘が全編描かれ
7巻は再び胤舜と対峙が物語られています。

< 2017.1.22の足取り >
東京6:50発→京都9:11着→京都国立博物館聖護院→奈良
→東大寺 ///興善寺十輪院→東京20:10着




 
06
 
8月13日8:40北大路駅もくもく号出発→10:00志明院→12:00上賀茂神社
     →13:10大徳寺 1///→15:40宇治上神社 /
8月14日11:00奈良十輪院→12:30仏教美術資料センター→13:40東大寺 



十輪院2012年08月14日_DSC_0364
国宝 本堂(礼堂)鎌倉時代前期作


住所  奈良県奈良市十輪院町27
電話  0742-26-6635
交通  近鉄奈良駅より奈良交通バス(天理駅行)
      「福智院町」下車、徒歩5分

山号  雨宝山 
宗派  真言宗醍醐派
創建年 伝 1283年(弘安6年)
開基  伝 朝野魚養(あさのなかい)(注1)
本尊  地蔵菩薩

*本堂 国宝 鎌倉時代
*拝観料 ¥400
*毎週月曜日(祝日の時は、翌火曜日)は閉門日
公式ホームページ

*見どころ 石仏龕(せきぶつがん)・本堂蛙股


十輪院2012年08月14日_DSC_0354


古い奈良の町並が残る奈良町の静かな一角に
十輪院は佇んでいます。
かつては興福寺や東大寺などと並び、南都七大寺と
称されていた元興寺の別院です。

本堂は本尊の地蔵菩薩を納める石仏龕(せきぶつがん)
のための礼堂(らいどう)として建てられたもので、
鎌倉時代を代表する建造物の一つとして国宝に指定されいます。
寺院の本堂建築としては珍しい、住宅風の意匠を持ち
正面には蔀戸(しとみど)を設けた美しい建物です。


十輪院2012年08月14日_DSC_0362


また、広くはない境内は整えられており
とても気持のよい空間がつくられています。


十輪院2012年08月14日_DSC_0352


著名なドイツの建築家ブルーノ・タウトは、
著作『忘れられた日本』の中で、

「一般に外国人は、官庁発行の案内書やベデカーなどに
賞賛せられているような事物に、東洋文化の源泉を求めようとする。
しかし奈良に来たら、まず小規模ではあるが非常に古い簡素優美な
十輪院を訪ねて静かにその美を観照し、
また近傍の素朴な街路などを心ゆくまで味わうがよい。」


と述べています。
フランクロイドライトあたりも
この小さな寺院の本堂をみたのではないでしょうか。
そのような感じをうける寺院です。


十輪院2012年08月14日_DSC_0344


境内のあちらこちらに石仏や石塔が姿をみせています。

2012年08月14日_DSC_0334
不動明王石像 鎌倉時代



十輪院2012年08月14日_DSC_0341
十三重石塔 鎌倉時代



十輪院2012年08月14日_DSC_0342 十輪院2012年08月14日_DSC_0340

愛染曼荼羅石 <鎌倉時代>2012年08月14日_DSC_0338 十輪院手水012年08月14日_DSC_0332
左・伊勢大明神 右・春日大明神


蓮池の周囲にはこの他に
藤原時代の合掌観音や、興福寺曼荼羅石が
安置され、
護摩堂、御影堂がたてられています。

十輪院愛染曼荼羅石 <鎌倉時代>2012年08月14日_DSC_0336
愛染曼荼羅石 鎌倉時代


十輪院2012年08月14日_DSC_0358
魚養塚(うおかいづか)
十輪院の開基「朝野宿禰魚養(あさのすくねなかい)の墳墓


さて、本堂(礼堂)にもどりましょう。
十輪院本堂2012年08月14日_DSC_0325

外観からみてとれるように
寺院の本堂として低い建物です。
天井の高さは2.2メートル。
これはこの本堂が奥に祀られている石仏龕(せきぶつがん)の
礼拝堂として建てられたものだからです。

石仏龕(高さ2メートル)を見下すような威容を誇る
ことを避けたことによります。

礼拝堂の奥に覆堂(注2)がつづき
そこに石仏龕がおさめられています。


2十輪院012年08月14日_DSC_0330
扁額



十輪院2012年08月14日_DSC_0328
蛙股


華奢で繊細なくりぬきの蛙股です。
鎌倉前期のものです。
見られることを十分に意識しながら
建築構材としてもかねているものです。

  宇治上神社の蛙股は白壁に用いられています


さあ
礼堂(らいどう)にはいり
お地蔵さまにお会いしましょう。


十輪院 石仏龕(せきぶつがん)
十輪院 石仏龕(せきぶつがん)



肌が粟立つのを感じました。

花崗岩を組み合わせて作った石の厨子には
浮彫がその奥に地蔵菩薩。
そのかたわらに釈迦如来と弥勒菩薩。

そしてこの石仏龕の前には
畳半帖ほどの平たい、死者や棺を置く引導石。


十輪院石仏龕
十輪院石仏龕 平安後期作 高さ2メートル

引導石を見るのははじめてのことで、
畏怖の念がわき起こりました。


平安時代に彫られたもので、
覆堂に現在は祀られていますが、
造られた当初より
この場でずっと雨ざらしであったということです。


十輪院石仏龕
本尊 地蔵菩薩立像



十輪院石仏龕
釈迦如来立像

 

十輪院石仏龕
弥勒菩薩立像



この石仏龕は裏にいたるまで、
浮き彫り、先刻がほどこされています。

物凄い圧縮された密度の濃い空間が展開していると
いっていいと思います。

荘厳 につきます。



私はこの十輪院の石仏龕のことは以前より知っては
いました。
何度もこの寺院の前は通っていましたが
素通りです。

お恥ずかしいことだと、反省至極です。

やれ脱活乾漆像だ、一木造りだと、その方にばかり
目を見やって、仏像好きなどと、笑止千万でした。



十輪院2012年08月14日_DSC_0363






無口になってしまいました。


  
十輪院

en1  en1

参考

<注1:朝野魚養(あさのなかい)> 
右大臣吉備真備の長男・朝野宿禰魚養(あさのすくね なかい)
吉備真備が唐に留学した際に出来た子といわれています。
魚の助けによって日本まで泳いできたともこと。
吉備真備は奈良時代の学者であり政治家ですが、
ボストン美術館展で「海を渡った二大絵巻」の
吉備大臣入唐絵巻で有名です。

<注2:覆堂>
石仏龕をほごするために、覆い、お堂としたもの。
十輪院覆堂2012年08月14日_DSC_0359
覆堂 外観 前方は本堂(礼拝堂)

en1  en1

忘れられた日本 (中公文庫)忘れられた日本 (中公文庫)
(2007/06)
ブルーノ タウト

商品詳細を見る


en1  en1

十輪院さんは布教活動に力をいれておいでです。
東向商店街の中には「みんなのお寺」を開設して
いらっしゃいます。
また寺院のあり方などの提言などおおく
傾聴するに値ありです。
公式ウエブをごらんください。

en1  en1
近辺情報

徒歩10分 元興寺
元興寺2012年08月14日_DSC_0368

その他
福智院 (徒歩5分)、今西書院(徒歩5分)

en1  en1

2012年魔夏の京都・奈良神社仏閣見仏記
8月13日8:40北大路駅もくもく号出発→10:00志明院→12:00上賀茂神社
     →13:10大徳寺 1///→15:40宇治上神社 /
8月14日11:00奈良十輪院→12:30仏教美術資料センター→13:40東大寺 



ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

プロフィール

gurekomom

Author:gurekomom
ひとりテクテク、本をポッケにいれてお仏像巡りをしている時が一番幸せです。

掲載写真の無断使用は禁止いたします。ご使用になりたい場合はご一報ください。

カレンダー

03 | 2017/04 | 05
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 - - - - - -

カテゴリ

最新記事

最新コメント

月別アーカイブ

ありがとう

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

ブロとも申請フォーム

QRコード

QR
Copyright © gurekomom / Designed by Paroday