白マム印 日本のこと日本のもの

 
10
 
56.jpg
         阿弥陀如来坐像光背


<にんにくせん えんじょうじ>

山号  忍辱山(にんにくせん)
宗派  真言宗御室派
創建年 (伝)天平勝宝8年(756年)
開基  (伝)虚瀧、聖武・孝謙両天皇(勅願)
本尊  阿弥陀如来(重要文化財)

住所  奈良県奈良市忍辱山町1273
電話  0744-76-3390
交通  JR・近鉄奈良駅より奈良交通バス柳生方面行で約40分、
     「忍辱山」バス停下車、徒歩すぐ。


文化財 春日堂・白山堂(国宝)、木造大日如来坐像(国宝)
     本堂 、楼門、宇賀神本殿、石造五輪塔、木造阿弥陀如来坐像、
     木造四天王立像(重要文化財)、庭園(名勝)




円成寺2013年08月16日_DSC_0292





2013年08月16日_DSC_0299
                楼門三間一戸入母屋造・桧皮葺 室町時代(1468年)




円成寺楼門2013年08月16日_DSC_0295
                                              


優美な姿とうってかわって
雄々しい木組みです。




円成寺の蛙股2013年08月16日_DSC_0296
                                            楼門 蛙股



奈良市街の奈良坂・般若坂を東に進み
柳生街道にはいる、その道沿いに位置する古寺を
もっとも有名にしているのは、
優美な浄土式庭園をもつお寺の姿も
さることながら
仏師・運慶のもっとも初期の作品である
国宝大日如来坐像をお持ちということが
大です。

その大日如来像は多宝塔の安置されて
いますが、まず優美なる本堂を
ご案内いたします。



円成寺本堂54





円成寺2013年08月16日_DSC_0297
                                     舞台付神殿造り本堂
                                   文明4年(1472年)建立



向拝(ごはい)を中央に左右対称に
舞台が設えてあります。
それがとても趣がある美しい本堂です。




円成寺2013年08月16日_DSC_0300





img3e39c85bzikczj 円成寺





2013年08月16日_DSC_0303
                                      本堂より楼門をみる


 


img6a896e4dzik6zj 円成寺



本堂には
阿弥陀如来坐像や、慶派の四天王が安置
されていますが、
内陣を囲む柱に描かれている
極彩色の阿弥陀来迎図に目が奪われます。

とても保存状態がよい来迎図です。
阿弥陀様もちょっと幼いお顔だちですが
丸みのあるお優しい姿をしておられます。



54_20130910120559b4a.jpg
                     阿弥陀如来坐像
                       平安時代作




円成寺本堂柱78
                     来迎図


極彩色の観音菩薩がみてとれます。


今回、円成寺さんを再訪したのは
無論「好き」だからということもありますが
実は「東京藝大院生の模刻」が安置されているかなあ?
拝観出来るかなあ?
という気持も大いにあったのです。

先に述べたように円成寺には運慶25才頃の作品である
大日如来が安置されています。
その大日如来を藝大の藤曲隆哉さんが再現されたという
記事が1月10日毎日新聞夕刊に掲載されました。


50_20130910163523eb2.jpg


その模刻が安置されているのでは!?

ご住職に伺うと答えは残念ながら、
1、2年後に安置予定とのことでした。
新たに収納庫をつくりそちらに運慶作の
大日如来様をおさめ、現在の多宝塔には
その模刻を安置する予定だそうです。

古来よりの銘品の模刻は、美学生さんには
とても勉強になるものです。
私が尊敬する三輪途道先生も東京藝大時に
東大寺俊乗堂の重源上人を模刻されています。
模刻をするということはその間仏師になる
ということです。
彫っていくうちに、その彫刻の謎が解けていく。
机上ではわからなかったことが
解けていく・・・ようですよ。

勿論、腕のある方に関してですが。

本堂におられたご住職とは
いっときのあいだ仏像談義で花が咲き
ました。
お仏像に詳しいかたとお話をするのは
楽しいものです。

この時に、「勧請縄がない」ことも
お尋ねしたのでした。
勧請縄に関してはこれで「文化」が途絶えてしまう
と思うと本当に残念です。




円成寺多宝塔2013年08月16日_DSC_0313
                             多宝塔



こちらの多宝塔に
運慶の銘がはいった最古の
大日如来坐像安置されています。

が、

開扉はされていますが
保護のためにプラスティック板が
はめ込まれており反射がはげしく
お姿が拝めません。

ということで



円成寺70



新兵器ののぞきめがねを使います。
「ガラスに押さえてのぞいて」みます
と、



円成寺 運慶作大日如来坐像53
                    写真は2008年撮影のもの 現在は写真不可です



↑ご覧のとおりです。



円成寺 運慶作大日如来坐像64



若い時のお作ですから
硬さを感じます。(注1)




円成寺は決してひろくはありませんが
素晴らしい堂宇が点在しています。




円成寺2013年08月16日_DSC_0306
                        国宝 鎮守社 春日堂・白山堂 鎌倉時代



前回は間近まで拝観できたのですが柵が
ほどこされてこのような写真しかとることが
できませんでした。


ので、

前回の写真を掲載いたします。




円成寺 春日堂・白山堂imgd578da1czik0zj 円成寺




円成寺2013年08月16日_DSC_0307
               重文 宇賀神本殿 鎌倉時代




円成寺2013年08月16日_DSC_0315
                             護摩堂




円成寺 十三重石塔2013年08月16日_DSC_0318
                十三重石塔 平安時代後期



この石塔はマニアの方にはたまらないものだと
思うのですが、気の毒なことにこの石塔は
お手洗いの前に姿をあらわしています。
マニアでなくともなんだか、、、、気の毒です。





円成寺2013年08月16日_DSC_0320



緑に覆われ
楼門よし
本堂よし
お仏像よし

忍辱山 円成寺 は
最高のお寺さんです。


                                           ←
                                          前回 勧請縄
en1参考en1

<関連拙ブログ>
金沢文庫に運慶展を観にいく
お仏像と三輪途道先生への長い道

<注1:若い時の作>
丸みを帯び腰がひきしまった中期の作(円成寺の10年後位)
真如苑蔵 運慶作大日如来坐像
真如苑蔵 運慶作大日如来坐像2010年01月31日_2010年01月31日_DSC_0135



円成寺の大日如来坐像
運慶展
運慶展 posted by (C)poco


山野辺 長岳寺楼門
2012年01月09日長岳寺 鐘楼門
日本最古の楼門といわれています。




en18月15日16日17日見仏足取りen1

8月15日
京都武徳殿にて合気道→南禅寺順正にて昼食南禅寺 1
南禅寺水路閣天授庵金地院東照宮金地院開山堂奈良東大寺
8月16日
木津川岩船寺→奈良忍辱山円成寺勧請縄円成寺運慶作大日如来坐像
8月17日
京都法界寺(日野薬師)醍醐寺三宝院醍醐寺五重塔
豊国神社方広寺→京都博物館




スポンサーサイト
 
07
 
70_201309070943344f2.jpg
                                           忍辱山円成寺 楼門

<にんにくせん えんじょうじ>

山号  忍辱山(にんにくせん)
宗派  真言宗御室派
創建年 (伝)天平勝宝8年(756年)
開基  (伝)虚瀧、聖武・孝謙両天皇(勅願)
本尊  阿弥陀如来(重要文化財)

住所  奈良県奈良市忍辱山町1273
電話  0744-76-3390
交通  JR・近鉄奈良駅より奈良交通バス柳生方面行で約40分、
     「忍辱山」バス停下車、徒歩すぐ。


文化財 春日堂・白山堂(国宝)、木造大日如来坐像(国宝)
     本堂 、楼門、宇賀神本殿、石造五輪塔、木造阿弥陀如来坐像、
     木造四天王立像(重要文化財)、庭園(名勝)

70_20130907095946a02.jpg


円成寺は高野山光台院とともに私が大好きな
お寺さんです。

はじめて訪れたのは2008年7月のことです。
今回と同じ暑い夏の日でした。

近鉄奈良駅から乗車したバスは
由緒正しきいにしえよりの道、
奈良坂・般若坂を上っていきます。


53_20130907104101188.jpg 53_20130907104317e98.jpg
53_20130907105156959.jpg 50.jpg



東大寺転害門少年刑務所、北山十八間戸般若寺
を通過して行きます。

このあたりは平安末期、平家や源氏が
入り乱れて戦った地であり風葬の場所
でもあったところです。


緑の山間を走ったかと思うと
新興住宅地があらわれる、
また山間と走り、もうそろそろかしらと
思う頃

大慈山(だいじせん)という停留所名が
流れます。

素敵な地名ですね。
奈良にはこのほかに

菩提山(ぼだいせん)やら
鹿野園(ろくやおん)
誓多林(せたりん)などの

仏教にちなんだ地名があります。
勿論、忍辱山(にんいくせん)(注1)も
そうです。

これらを
北大和五山といいます。



円成寺2013年08月16日_DSC_0324


バスを降りて
勧請縄をめざします。
円成寺は、勧請縄をくぐるという
体験ができる珍しいお寺さんです。

前回のことをお話ししましょう。

  2008年7月
  バスを降りてすぐと聞いていた円成寺は
  キョロキョロしても
  山門が見当たりません。
  バスを降りた人々は
  生い茂った緑の中を入っていきます。
  遠目にその茂みには縄がぶら下がっており
  なんだかとても奇妙です。

  戸惑っているとリュックを背負ったおばちゃまが
  「円成寺だったら、あそこの縄をくぐっていくんですよ」
  と、声をかけてくださいました。

  これが勧請縄(かんじょうなわ)(注2)を
  見知ったときです。



忍辱山(にんにくせん)円成寺 勧請縄
2008年7月撮影忍辱山 円成寺 勧請縄 posted by (C)poco      


勧請縄を目指します。

  ・
  ・
  ・
  ・
  ・
  ・
  ・
ない!
勧請縄がありません。

   のちほど本堂にてご住職にうかがったところ
   時代の流れで集落の人出が足りず
   5年ほど前より途絶えてしまったそうです。
   残念です。

あきらめきれず
キョロキョロしながら
緑の中を進みます。


2013年08月16日_DSC_0289

円成寺は四方を鬱蒼とした森りに囲まれ
ています。


2013年08月16日_DSC_0290


木立の中、浄土式庭園の池に
桧皮葺(ひわだぶき)の楼門が見えてきます。
いい景色です。



円成寺2013年08月16日_DSC_0292




                                  この項つづきます



en1参考en1

<注1:忍辱>
ブッダが修めなければいけない六波羅蜜、
6つの実践の中のひとつです。
耐え忍ぶということを意味します。

<注2:勧請縄>
シメナワのひとつで、結界をあらわし
神聖なる場をしめし、里の人々が
五穀豊穣を願って奉納したものです。
魔除けとして張られます。

奈良に多くみられます。
地域によって形が違います。

忍辱山 円成寺 勧請縄
忍辱山 円成寺 勧請縄 posted by (C)poco

2008年7月忍辱山円成寺 大日如来をめぐる冒険
あこがれの高野山光台院・快慶作阿弥陀三尊

en18月15日16日17日見仏足取りen1

8月15日
京都武徳殿にて合気道→南禅寺順正にて昼食南禅寺 1
南禅寺水路閣天授庵金地院東照宮金地院開山堂奈良東大寺
8月16日
木津川岩船寺→奈良忍辱山円成寺勧請縄円成寺運慶作大日如来坐像
8月17日
京都法界寺(日野薬師)醍醐寺三宝院醍醐寺五重塔
豊国神社方広寺→京都博物館


 
05
 
53.jpg



山号  高雄山
宗派  真言律宗
創建年 (伝)729年(天平元年)
開基  (伝)行基
本尊  阿弥陀如来(重要文化財)

住所  京都府木津川市加茂町岩船上ノ門43
電話  0744-76-3390
交通  JR・近鉄奈良駅から浄瑠璃寺前行きバス終点で
     コミュニティバスに乗り継ぐ終点下車
     浄瑠璃寺・岩船寺バス時刻表
岩船寺ホームページ



岩船寺山門2013年08月16日_DSC_0240 2013年08月16日_DSC_0241 
             山門                   ?

     岩船寺岩風呂2013年08月16日_DSC_0239
                          石風呂



奈良交通バスで浄瑠璃寺まで行き、
コミュニティーバスに乗り継ぎ
田畑の道を縫い山間にはいっていきます。

奈良駅から、1時間弱ほどでしょうか。

山門の前に大きな石棺。
近づくと
修行僧が身をきよめたという
「石風呂」でした。

山門をくぐると
朱色の三重塔が緑に見え隠れして
とてもきれいです。
6月はあたり一面にアジサイが咲き乱れ
アジサイ寺ともいわれています。

この季節は百日紅が見頃の境内です。



2013年08月16日_DSC_0247
                                               本堂






岩船寺石仏2013年08月16日_DSC_0258
                                       厄除け地蔵菩薩像






2013年08月16日_DSC_0257
                                       石室不動明王立像






2013年08月16日_DSC_0276
                          十三重石塔





岩船寺三重塔2013年08月16日_DSC_0267


室町時代に建てられたという三重塔の
見所は初層の四隅の垂木をささえている
隅鬼(天邪鬼)でしょう。


岩船寺三重塔 邪鬼

ピントがあっていませんので
パンフレットの天邪鬼さんを
ご紹介しましょう。


岩船寺三重塔 隅鬼 天邪鬼2013年09月05日_P9050742


強面のつもりでしょうが
体全体で垂木を支えている鬼の姿は
ユーモラスで、
愛きょうある天邪鬼です。



裏山にのぼると
思いがけず
歓喜天堂がありました。


岩船寺歓喜天堂2013年08月16日_DSC_0272
                                           歓喜天堂



境内は石仏の里、当尾(注1)のらしく、
様々な石仏や石造物が見られます。


2013年08月16日_DSC_0278





2013年08月16日_DSC_0277




2013年08月16日_DSC_0280




2013年08月16日_DSC_0274


が、
私がお会いしたいのは岩船寺のご本尊様です。

本堂にまいりましょう。



2013年08月16日_DSC_0263






岩船寺本尊2013年09月05日_P9050732

阿弥陀如来坐像
 平安時代 伝行基作

像高が約3メートルのゆったりとした
この里にお似合いの阿弥陀様です。




53
                                   四天王立像 鎌倉時代





岩船寺普賢菩薩騎象像2013年09月05日_P9050733
                    普賢菩薩騎象像 平安時代





岩船寺十一面観音菩薩立像2013年09月05日_P9050736
                 十一面観音菩薩立像 鎌倉時代




いつものことですが、
鄙なる里にすばらしいお仏像様がおいでになる。

この地は正確には京都であって奈良ではありませんが
南都仏教(奈良)の影響を受けています。
奈良は、
鄙なる里の小さなお寺でもとてもすばらしいお仏像を
お持ちです。
これが京都となると、お屋敷のような大きな構えで
あるのに、えてしていいお仏像をおもちでない。

私が奈良びいきになる大きな要因です。





参道の無人販売をひやかしながら
バスを待ちます。

奈良にもどり、またもバスにゆられ
今度は円成寺に参拝する予定です。


2013年08月16日_DSC_0282




en1参考en1

<注1:当尾>
とおの と読みます。
京都と奈良の県境、木津川市内東南部の加茂町当尾には
いにしえより南都仏教(奈良)の影響を受けて
数々の庵がむすばれました。
塔頭がたくさんみられたことで「塔の尾根」が「当尾」と
いわれるようになった。
焼き打ちにあい現存する寺院は浄瑠璃寺と岩船寺だけですが
そこここに沢山の石仏が残っています。

木津川市観光ガイド
近鉄てくてくガイド
*奈良交通
 浄瑠璃寺・岩船寺バス時刻案内
2008年10月白マムの浄瑠璃寺見仏紀行

en18月15日16日17日見仏足取りen1

8月15日
京都武徳殿にて合気道→南禅寺順正にて昼食南禅寺 1
南禅寺水路閣天授庵金地院東照宮金地院開山堂奈良東大寺
8月16日
木津川岩船寺→奈良忍辱山円成寺勧請縄円成寺運慶作大日如来坐像
8月17日
京都法界寺(日野薬師)醍醐寺三宝院醍醐寺五重塔
豊国神社方広寺→京都博物館


プロフィール

gurekomom

Author:gurekomom
ひとりテクテク、本をポッケにいれてお仏像巡りをしている時が一番幸せです。
楽天のマムの素より移転してきました。こちらに収められてない神社仏閣がたくさん記録されています。
https://plaza.rakuten.co.jp/cotton12/
またカバ屋印では日常のてんやわんやぶりを公開しています。
http://pocomom12.blog.fc2.com/

掲載写真の無断使用は禁止いたします。ご使用になりたい場合はご一報ください。

カレンダー

09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -

カテゴリ

最新記事

最新コメント

月別アーカイブ

ありがとう

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

ブロとも申請フォーム

QRコード

QR
Copyright © gurekomom / Designed by Paroday