白マム印 日本のこと日本のもの

 
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地元の人々に「らいざんかんのんさん」
と親しまれている大悲王院は、
福岡と佐賀にまたがる背振山脈の
標高955mの雷山の中腹に位置します

車で上って行くのですが、道がどんどん狭くなり
沢のせせらぎが聞こえてくる頃に山門が見えて
きます。


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                                              山門

<雷山千如寺 大悲王院>

宗派   真言宗大覚寺派   
本尊   十一面千手千眼観世音菩薩
     (高さ四・六三メートル・重文 鎌倉時代作)


住所   福岡県糸島市雷山626 
電話   092―322-2098(糸島観光)

交通   筑前前原駅南口 バス雷山観音行き
     終点下車徒歩5分
     
成務天皇の48年(178)、地主神・雷大権現の招きで
渡来した天竺霊鷲山の僧・清賀上人の開山あるいは、
725年に聖武天皇の勅願を受けた清賀上人によって
開山と伝えられています。

宝暦2年(1752)には福岡藩主・黒田継高公が
大悲王院を建立.


公式ホームページ
*拝観:9:00~16:30
 拝観料:400円 




DSC_0395雷山千如寺大悲王院仁王門
                                             仁王門

この大悲王院へのアクセスは小さな乗りあいバス
が、筑前前原駅南口から出ているのみです。
当然本数も少なく午前1便午後で3便です。

始初の駅でバスの席はうまり
私は、床に体育坐りをしての乗車でした。
見回せば殆どお年寄りです。

地元の方の生活のための乗りあいバスでしょう。
みなさん、次々と途中下車されて終点の雷山観音でが
私一人となっていました。

始初のバス停の時刻表には雷山行きの明記なし。
乗車する前に何度も運転手さんに「雷山行きですね」
と確認する始末です。



2011年08月14日_DSC_1077雷山千如寺大悲王院境内図



DSC_0350雷山 千如寺大悲王院手水舎
                                             手水舎



2011年08月14日_DSC_1042雷山千如寺大悲王院手水舎
                                         手水舎の天井



境内は山寺という範疇をこえたとても端正な
造りです。
禅寺の趣があります。



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                                             宝物殿




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2011年08月14日_DSC_1037雷山千如寺大悲王院
                           福岡天然記念物樹齢約400年の大楓




2011年08月14日_DSC_1039雷山千如寺大悲王院
                           福岡天然記念物樹齢約600年の白檀





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2011年08月14日_DSC_1043


大悲王院境内は緑がとても豊かです。
その緑は山の緑を背景に
人間の手によって造作されものです。
二重三重(フタエミエ)と折り重なるような
見事な緑です。

秋の紅葉時の人出は山道に車が数珠つなぎになる
ほどといいますが、むべなるかな。



DSC_0360雷山千如寺大悲王院本堂
                                               本堂



2011年08月14日_DSC_1044雷山千如寺大悲王院
                                            本堂向拝




2011年08月14日_DSC_1033雷山観音 千如寺大悲王院



地方の山奥でここまで整然と手入れされている
おおがかりな庭を持つお寺さんは珍しいです。


2011年08月14日_DSC_1028雷山千如寺大悲王院

欄干の何気ない意匠も好ましいものです。


2011年08月14日_DSC_1035
                                             開山堂



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この石段をあがりきった観音堂には鎌倉時代に
造られた「雷山観音さん」と地元の人々に
親しまれている木造千手千眼観音さんがまつられて
います。



DSC_0380観音堂
                                             観音堂





雷山観音 千手千眼観音立像
          雷山観音 千手千眼観音立像
    高さ四・六三メートル・重文 鎌倉時代作




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観音様は5メートル近くおありで、その厨子の
扉は当然大きながっしりとしたお城の門のような
ものです。

黒光したその門は蜷川シェークスピアの
舞台装置、あるいは羅城門のようです。

扉はギギーという重々しい音を立てながら
開け放たれます。
その瞬間の心踊る私自身に
会いたくて、ここにやってきたといっても
過言ではありません。


実はこの扉が開けられつつあるとき、
新美南吉の「手袋を買いに」の
ひとこまが唐突によぎりました。



戸が一寸ほどゴロリとあいて、
光の帯が道の白い雪の上に長く伸びました。


この童話の一番好きな場面なんだけれど、



観音堂の大戸から光の帯は出ません。
だけど
観音様の姿がス~とあらわれるとき
この光景がよぎりました。


手を合わせ見上げる観音様はとても大きくて
慈悲深いお顔で、身も心も委ねることが
できると思わせるにたるお像です。

悪路の山奥のお仏像さんは、こうでなくては
いけません。

光背をよく見ると千手が彫られています。



ご住職が大きな太鼓を打ち鳴らしながらお経を
唱えられます。
太鼓の音はドンドンドンと大きく打ったり
小さく打ったりと、演出効果が大きくて、
臨場感にあふれて「ありがたや」という気持が
増すこと増すこと。


密教的な雰囲気がかもしだすなんともいえない
妖しげな感じがぐっと心にせまります。


私はこの日3回も拝観させてもらい
ました。
ご住職は1回の拝観が終わるごとに
厨子の扉をお閉めになります。人が集まると
また厨子をギギーと開けてくださる。
かなりの労力です。


普通は閉門まで厨子は開け放たれたままだと
思うのですが、ご住職はまめに開けたり
閉めたり太鼓ドンドン。


もしやご住職もギギーと厨子を開ける瞬間が
お好きなのでは? 同好の士かしらなんて
不埒なことを考えてしまいます。



ギーギーどんどん

ぎゃーてー ぎゃーてー はら ぎゃーてー

どんどんどんどん


やっぱり山寺の和尚さんはこうでなくては。




2011年08月14日雷山千如寺大悲王院
                                              聖天堂



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境内のいたるところには古い石塔が
あり、石塔ファンにはたまらないものではと
思います。




2011年08月14日_DSC_1047



2011年08月14日_DSC_1048


が、
石塔の足もとに、こういう狸の置物があると
興醒めします。

これは大寺院でもたまに見受けられるのですが
古くから伝えられているものの中に
目新しい物をいれてしまう。
それが、それなりのものならよいのですが
民芸グッズのようなものならば
それはその寺院にとってマイナスにしかなりません。

ちょっと残念です。


福岡雷山 千如寺大悲王院




置物のことはさておき
この雷山観音さんはとてもいい観音様です。

未だ、みうらじゅんさんがおいでになっていない様子。
大きな千手観音は「みうらじゅん好み」のはずですが。

先ごろ行われた、みうらじゅんさんといとうせこうさんの
出版記念サイン会に行ったおりに
この千如寺の観音さんのことをお伝えしたのですが、
行かれたかしら・・・。



雷山千如寺大悲王院 山門


< 雷山シリーズ >
 是非、ご覧ください
雷山 雷神社(中宮)
雷山 白蛇石・金白龍・磐座
雷山観音 千如寺 1/


en1参考en1


<近辺情報>
上宮の石の祠
白糸の滝

<バス情報>
雷山行きバス時刻表

<拝観時の注意>
積雪の日は糸島観光あるいは千如寺に電話で
運行あるいは拝観可能かを問い合わせること。
糸島観光 092―322-2098
千如寺  092-323-3547

<一言>
都より遠く離れた福岡の山中にこのように
立派な(鎌倉期には300の塔頭があったといいます)
寺院がなぜあったのだろうと疑問に思います。

博多は大陸との窓口として重要地点でしたが
同じ福岡でもこの雷山は佐賀にちかい山中です。

津々浦々まで権力を示すため?

どうなんでしょうねえ。

五重塔や大伽藍があるわけではありませんが
不思議なお寺さんです。


<あまり知られていないけれど素晴らしいお仏像をお持ちの寺院>
守山市福林寺/大津市盛安寺/東大寺三昧堂/高野山光台院/王寺融念寺/
備考/岡崎市瀧山寺/三井寺微妙寺/雷山千如寺大悲王院/宝菩提院願徳寺/
山の辺長岳寺 1/


< 雷山シリーズ >
 是非、ご覧ください
雷山 雷神社(中宮)
雷山 白蛇石・金白龍・磐座
雷山観音 千如寺 1/


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