白マム印 日本のこと日本のもの

 
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8月13日8:40北大路駅もくもく号出発→10:00志明院→12:00上賀茂神社
     →13:10大徳寺 1///→15:40宇治上神社 /
8月14日11:00奈良十輪院→12:30仏教美術資料センター→13:40東大寺 



十輪院2012年08月14日_DSC_0364
国宝 本堂(礼堂)鎌倉時代前期作


住所  奈良県奈良市十輪院町27
電話  0742-26-6635
交通  近鉄奈良駅より奈良交通バス(天理駅行)
      「福智院町」下車、徒歩5分

山号  雨宝山 
宗派  真言宗醍醐派
創建年 伝 1283年(弘安6年)
開基  伝 朝野魚養(あさのなかい)(注1)
本尊  地蔵菩薩

*本堂 国宝 鎌倉時代
*拝観料 ¥400
*毎週月曜日(祝日の時は、翌火曜日)は閉門日
公式ホームページ

*見どころ 石仏龕(せきぶつがん)・本堂蛙股


十輪院2012年08月14日_DSC_0354


古い奈良の町並が残る奈良町の静かな一角に
十輪院は佇んでいます。
かつては興福寺や東大寺などと並び、南都七大寺と
称されていた元興寺の別院です。

本堂は本尊の地蔵菩薩を納める石仏龕(せきぶつがん)
のための礼堂(らいどう)として建てられたもので、
鎌倉時代を代表する建造物の一つとして国宝に指定されいます。
寺院の本堂建築としては珍しい、住宅風の意匠を持ち
正面には蔀戸(しとみど)を設けた美しい建物です。


十輪院2012年08月14日_DSC_0362


また、広くはない境内は整えられており
とても気持のよい空間がつくられています。


十輪院2012年08月14日_DSC_0352


著名なドイツの建築家ブルーノ・タウトは、
著作『忘れられた日本』の中で、

「一般に外国人は、官庁発行の案内書やベデカーなどに
賞賛せられているような事物に、東洋文化の源泉を求めようとする。
しかし奈良に来たら、まず小規模ではあるが非常に古い簡素優美な
十輪院を訪ねて静かにその美を観照し、
また近傍の素朴な街路などを心ゆくまで味わうがよい。」


と述べています。
フランクロイドライトあたりも
この小さな寺院の本堂をみたのではないでしょうか。
そのような感じをうける寺院です。


十輪院2012年08月14日_DSC_0344


境内のあちらこちらに石仏や石塔が姿をみせています。

2012年08月14日_DSC_0334
不動明王石像 鎌倉時代



十輪院2012年08月14日_DSC_0341
十三重石塔 鎌倉時代



十輪院2012年08月14日_DSC_0342 十輪院2012年08月14日_DSC_0340

愛染曼荼羅石 <鎌倉時代>2012年08月14日_DSC_0338 十輪院手水012年08月14日_DSC_0332
左・伊勢大明神 右・春日大明神


蓮池の周囲にはこの他に
藤原時代の合掌観音や、興福寺曼荼羅石が
安置され、
護摩堂、御影堂がたてられています。

十輪院愛染曼荼羅石 <鎌倉時代>2012年08月14日_DSC_0336
愛染曼荼羅石 鎌倉時代


十輪院2012年08月14日_DSC_0358
魚養塚(うおかいづか)
十輪院の開基「朝野宿禰魚養(あさのすくねなかい)の墳墓


さて、本堂(礼堂)にもどりましょう。
十輪院本堂2012年08月14日_DSC_0325

外観からみてとれるように
寺院の本堂として低い建物です。
天井の高さは2.2メートル。
これはこの本堂が奥に祀られている石仏龕(せきぶつがん)の
礼拝堂として建てられたものだからです。

石仏龕(高さ2メートル)を見下すような威容を誇る
ことを避けたことによります。

礼拝堂の奥に覆堂(注2)がつづき
そこに石仏龕がおさめられています。


2十輪院012年08月14日_DSC_0330
扁額



十輪院2012年08月14日_DSC_0328
蛙股


華奢で繊細なくりぬきの蛙股です。
鎌倉前期のものです。
見られることを十分に意識しながら
建築構材としてもかねているものです。

  宇治上神社の蛙股は白壁に用いられています


さあ
礼堂(らいどう)にはいり
お地蔵さまにお会いしましょう。


十輪院 石仏龕(せきぶつがん)
十輪院 石仏龕(せきぶつがん)



肌が粟立つのを感じました。

花崗岩を組み合わせて作った石の厨子には
浮彫がその奥に地蔵菩薩。
そのかたわらに釈迦如来と弥勒菩薩。

そしてこの石仏龕の前には
畳半帖ほどの平たい、死者や棺を置く引導石。


十輪院石仏龕
十輪院石仏龕 平安後期作 高さ2メートル

引導石を見るのははじめてのことで、
畏怖の念がわき起こりました。


平安時代に彫られたもので、
覆堂に現在は祀られていますが、
造られた当初より
この場でずっと雨ざらしであったということです。


十輪院石仏龕
本尊 地蔵菩薩立像



十輪院石仏龕
釈迦如来立像

 

十輪院石仏龕
弥勒菩薩立像



この石仏龕は裏にいたるまで、
浮き彫り、先刻がほどこされています。

物凄い圧縮された密度の濃い空間が展開していると
いっていいと思います。

荘厳 につきます。



私はこの十輪院の石仏龕のことは以前より知っては
いました。
何度もこの寺院の前は通っていましたが
素通りです。

お恥ずかしいことだと、反省至極です。

やれ脱活乾漆像だ、一木造りだと、その方にばかり
目を見やって、仏像好きなどと、笑止千万でした。



十輪院2012年08月14日_DSC_0363






無口になってしまいました。


  
十輪院

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参考

<注1:朝野魚養(あさのなかい)> 
右大臣吉備真備の長男・朝野宿禰魚養(あさのすくね なかい)
吉備真備が唐に留学した際に出来た子といわれています。
魚の助けによって日本まで泳いできたともこと。
吉備真備は奈良時代の学者であり政治家ですが、
ボストン美術館展で「海を渡った二大絵巻」の
吉備大臣入唐絵巻で有名です。

<注2:覆堂>
石仏龕をほごするために、覆い、お堂としたもの。
十輪院覆堂2012年08月14日_DSC_0359
覆堂 外観 前方は本堂(礼拝堂)

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忘れられた日本 (中公文庫)忘れられた日本 (中公文庫)
(2007/06)
ブルーノ タウト

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十輪院さんは布教活動に力をいれておいでです。
東向商店街の中には「みんなのお寺」を開設して
いらっしゃいます。
また寺院のあり方などの提言などおおく
傾聴するに値ありです。
公式ウエブをごらんください。

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近辺情報

徒歩10分 元興寺
元興寺2012年08月14日_DSC_0368

その他
福智院 (徒歩5分)、今西書院(徒歩5分)

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2012年魔夏の京都・奈良神社仏閣見仏記
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