北迫薫の 日本のこと日本のもの
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2012年08月14日
上院とは
二月堂、法華堂、三昧堂がある、
東大寺の前身の金鐘寺があった丘陵地帯をさします。




法華堂 三昧堂
二月堂 閼伽井屋
この上院で私が一番好きなのは
法華堂です。
しかし
今現在法華堂は改修中で拝観は
かないません。
そのうえ落慶したとしても
お仏像様は
ミュージアムのほうに安置されるようなので
とても残念です。
私のお仏像好きの原点は法華堂なのですから。
今回この項では、二月堂石段の模様のことを
お話してみようと思っています。

2012年08月14日
このなだらかな石段の先の急階段には
登りだしの数段と上がりきる数段に
線刻の模様があります。
その模様は
流水
亀甲
唐草
網代(=桧垣)
青海波
そして「ますかけ」といわれています。
下の段より

一段目 流水

2段目 亀甲

3段目 唐草
上の段より

1段目と2段目網代(桧垣)

3段目青海波
この上記の模様はすぐにわかります。
問題は
「ますかけ」でした。
私自身、この「ますかけ」を知ったのは
去年のことで、
他の方のブログにてです。
面白いもので、以来、いろんな方のブログで
見られるようになりましたが、
その「ますかけ」の写真は
今、ひとつ写真が鮮明でなく
リボンを単純化したようにみえました。
ますかけというのは、
どういう「紋」なのだろうと考え込んでしまう
私です。
検索すると
なんと「手相」にヒット。
マスカケ線というのは、
感情線と頭脳線が一直線に並んでいる手相を言います
ますますわからず
頭の中がグルグルまわりだします。
マスカケマスカケ・・・。
ミタコトナイミタコトナイ・・・。
ミタイミタイ・・・。
観光案内本をみても、他の模様はふれていても
「ますかけ」の記述はありません。
けれど、
よそ様のブログには記載されている。
ただし研究者的なブログや古い文献には
二月堂の石段の模様に「ますかけ」の記述がない。
新しい日記には載っている!
・・・?
「ますかけ」ってなに?
そういうわけで
悪天候の中、石段を舐めるようにみてみました。
ありました!
それらしき模様が。

ちょっと、見えにくいのですが
リボンのようなものが。
↓こうすればわかりますね。

これが「ますかけ」ねえ・・・。
リボン模様よねえ。
と釈然とせず、
なおも石段を眺めていると
またありました!
これです。
これです!
これが「ますかけ」です。

リボンとしてみていたのでわからなかったのですが
「四角い升(枡)にかけ(バツテン)」
で、
「ますかけ」だったのですね。
氷解です。
ただ、
これは私見ですが、
この「ますかけ」および「リボン模様」は
線刻図ではなくて
自然の産物でしょう。
刻まれてはいません。
だから古い文献やブログには記述がないのだと
思います。
面白いことに
この「ますかけ」を踏むと後利益があると
いわれています。
歴史は作られ
文化もつくられていきます。
この石段にはもう一つ
面白いお話がありますが、
次回訪ねた際に確認して
いずれアップいたします。
↑
アップしました!


*線刻模様は、「滑り止め」ということですが、
本当のところはどうなのでしょう?
*ますかけは、自分でさがしてみましょう。
すぐにわかりますよ。
<2013年1月13日旅取り>
滋賀/三尾神社→三井寺→竹生島宝厳寺→京都/知恩院→八坂神社→奈良/興福寺
<1月14日旅取り>
奈良/東大寺→京都/東寺


1 滋賀三尾神社 見返り兎
2 三井寺 左甚五郎の蛙股 龍
3 竹生島宝厳寺
4 竹生島宝厳寺 国宝唐門
5 竹生島神社(都久夫須麻神社)のご神紋
6 竹生島 贔屓
7 京都知恩院 三門楼上内部
8 京都名物
9 八坂神社を駆け抜ける
10奈良らしいもの
11東大寺 大仏様(だいぶつよう)の大仏殿
12東大寺 大仏殿のお仏像さまたち
13東大寺 上院へ行く前の箸休め
14東大寺 二月堂石階段 ますかけ のこと
15東大寺 二月堂手水舎の彫師相野徳兵衛
16東大寺 手向山八幡宮をさらり散策
17東大寺 ミュージアム
18京都東寺 小子房の美しい勅使門
19東寺 西院にて神獣 贔屓 にまみえる
20見仏紀行 〆 551を貪り食らふ
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