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08
 

静寂の尼僧寺院と正暦寺ツアー録
<奈良佐保路 法蓮山 興福院(こんぶいん) >           


<興福院 本堂>



住所 奈良県奈良市法蓮町881
電話 0742-22-2890
交通 近鉄奈良駅から「自衛隊前」、「西大寺」行き
   「佐保小学校前」下車、徒歩5分


山号 法蓮山
宗旨 浄土宗
本尊 阿弥陀如来
創建 天平勝宝年間(749 - 757年)
開基 和気清麻呂あるいは藤原百川
*  拝観要予約



<大門とツアー参加者>



佐保山のなだらかな傾斜に美しい姿をとどめる
尼寺らしい御寺、それが興福院です。


佐保山とは、佐保川北方に広がる丘陵地帯の総称です。
また佐保路とは東大寺転害門から西に延びて
法華寺にいたるまでの道をさします。


  
  転害門            法華寺



この興福院は観光案内本には小堀遠州好みの作庭が
美しい尼寺として紹介されています。
拝観は電話予約にてと記載されていますが、実際は電話しても
拝観を約束されることは非常に難しいと思ってください。

私自身、観光本の記載を真に受けて再三電話したのですが、
願いは一度もかないませんでした。

ところが、奈良交通の観光バス案内をみて驚きました。
「静寂の尼僧寺院と正暦寺」コースがしたてられていたのです。
静寂の尼僧寺院とは、この興福院と大和三門跡寺のひとつの
円照寺です。

申し込まない手はありません。
2010年2月10日。9時30分。
近鉄奈良駅前から観光バスにのってこの拝観ツアーは
はじまりました。



<大門から中門をのぞむ>







寺伝では天平勝宝年間(749 - 757年)に現近鉄尼ヶ辻駅近く
創建されたといわれます。
安土桃山時代に小堀遠州が建物や庭に関与したといわれ、
現在の興福院の庭は遠州に息子の作といわれています。


まだ、春には早く、梅の枝に花はなく木々も寂しい色でしたが
4月には参道、そして佐保川沿いに桜が咲きほこり
5月にはサツキがとてもきれいとのこと。

いにしえより佐保山の佐保姫は春の女神といわれ、
「佐保山の佐保姫が息をふきかけると奈良に春がおとずれる」
といいます。

まさに大和の春は佐保山の興福院からですね。




<本堂扁額>





<本堂蛙股>


本堂にはご本尊である木心乾漆阿弥陀三尊像がまつられ
ています。
乾漆(かんしつ)とは、木彫に木屑漆(こくそうるし)を塗り
さらに削るという手法で、興福寺の阿修羅像がこの手法です。
この工法はこまやかな表情をつくりだすことが可能です。

天平時代のお作ですが、稚拙なところのない
たっぷりとしたお身体に慈悲深いお顔をもたれた
バランスのとれた御像です。
像高は90cm弱ですが、ふくよかなせいかもっと大きく
感じます。

説明によると明治の初めにかなりの
強引な補修がなされたとのことです。

余談になりますが、明治初期の補修は、従来のところどころ剥離
した傷のある表面をとりのぞかずに、その上に漆を厚く塗りこめる
といういい加減なものが多いと聞いています。

それはそれとして、この三尊の尊さは確かなものです。
残念ながら画像がありませんので寺もっちゃんさんのブログ、
奈良の文化と芸術」をごらんください。三尊がアップされています。







本堂の庇には大きな蜂の巣(からっぽ)がぶらさがっていました。
老いた尼さんが蜂の巣をみて黄色い声を出して騒ぐのもいといとほし。





<客殿 檜皮葺の唐門>

  







<客殿より眺める>













    
         <手水鉢>    




<客殿>
 

江戸中期に建てられた客殿は保存状態がよく
入母屋造り檜皮葺の屋根の傾斜が美しく、
禅寺の方丈を思い起こさせます。
洗練された無駄な物がいっさいない気品がただよいます。
奈良で一番美しい尼寺とよばれるゆえんは
この客殿でしょうか。









<興福院の見どころ>
・御本尊 阿弥陀如来三尊坐像
・客殿の入母屋造り檜皮葺 屋根
・徳川綱吉の側室・瑞春院の寄進による
     刺繍袱紗(江戸帛紗(ふくさ)


<佐保路の寺院>
興福院
不退寺
海龍王寺
法華寺


<奈良交通主催>
「静寂の尼僧寺院と正暦寺」バスツアー
2010.2.10
 興福院→正暦寺円照寺


    

*「静寂の尼僧寺院と正暦寺」ツアーはは2、3、12月開催されています。
  奈良交通定期観光サイト
*木心乾漆は「もくしんかんしつ」と読みます。木心ではありませんが
三輪途道先生の木彫は乾漆つくりです。
  



       
興福院所蔵刺繍掛袱紗 小堀遠州の美を訪ねて  佐保路 入江泰吉大和路巡礼


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